1-1-2

文学とジェンダーについて考える

Belgiumベルギー
Latviaラトビア
Finlandフィンランド

日本語・英語同時通訳

23 金・祝 11:50 - 13:00
駐日欧州連合代表部 シューマン講堂

ベルギー、ラトビア、フィンランド出身の話題の女性作家がそれぞれの作品について語った後、文学とジェンダーの関係性について議論します。聞き手は直木賞作家の中島京子。

アンネリース・ヴェルベーケ Annelies VERBEKE(ベルギー出身。201811月に代表作『ネムレ!』が松籟社より刊行予定)

ノラ・イクステナ Nora IKSTENA(ラトビア出身の小説家、エッセイスト。代表作『ソビエト・ミルク(英語タイトル)』は2019年に邦訳刊行予定)

レーナ・レヘトライネン Leena LEHTOLANIEN(フィンランド出身のミステリー作家。マリア・カッリオ・シリーズ(東京創元社)など)

聞き手/司会:中島京子 Kyoko NAKAJIMA(小説家。『小さいおうち』『長いお別れ』等著書多数)

アンネリース・ヴェルベーケ Annelies VERBEKE

1976年生まれ。作家、コラムニスト、脚本家。ゲント大学でゲルマン文学を、ブリュッセルの芸術系高等専門学校リッツで脚本を学ぶ。2003年に刊行した長編小説第一作『ネムレ!』によってフランダース新人賞はじめ数々の文学賞を受賞、一躍人気作家となる。その後、『巨人Reus』(2006)などの長編や『ハレルヤHallelujah』(2017)などの短編集を刊行、またシナリオやコラムなどの執筆活動も精力的に行っている。

2011年には公益財団法人アーツフランダース・ジャパン主催のフランダース文学翻訳セミナーのゲスト作家として来日し、ワークショップにも参加した。

作家公式ウェブサイト www.anneliesverbeke.com

ノラ・イクステナ Nora IKSTENA

ラ・イクステナは小説家兼エッセイスト。ラトビアの代表的な影響力のある小説家のひとりとして、細部にわたって精巧な言語的アプローチで知られる。1992年にラトビア大学文学部の学位取得後、コロンビア大学にて英文学を学ぶ。その作品には人生、愛、死、信仰が反映されている。

英訳『ソビエトミルク』(2015年優秀文学賞の受賞候補作品)は20カ国語に翻訳され、世界的に評価されている。「『ソビエトミルク』は辛辣であって心地よい小説ではない。すべての事象を象徴の源とする手法は、事象自体を悲しませるほどに執拗だ。さらに今ではほぼ想像もつかないように思われる時代だが、欧州が苦労の末に得た民族自決の擁護に失敗すれば容易く再来しうる時代を強く思わせることは価値のある、重要なことでもある」(ガーディアン紙掲載クレア・アーミステッドによる書評)。『Besa』(2012)、『Celebration of Life』 (1998)、『The Virgin’s Lesson 』(2001) もまた、彼女の作品の中で広く知られている。

小説『Amour Fou』 は舞台化され、ロシア語訳が出版されている(2010年)。他の作品はリトアニア語、エストニア語、ジョージア語、スウェーデン語、デンマーク語等に翻訳されている。イクステナは自伝的なフィクション、ノンフィクション、シナリオ、エッセイ、短編集など多作である。2013年には英訳で短編集”Life Stories”が出版され、そのヒンディー語訳が2015年に出版されている。“Elza Kuga’s Old Age Dementia”は、2011年ベストヨーロッパフィクション集に収められている。

イクステナはラトビアの文化と政治の動きに積極的に関わり、ヴェンツピルス市の国際作家及び翻訳者の家の開設にも加わった。2006年、バルト評議会の文学賞を受賞。

レーナ・レヘトライネン Leena LEHTOLANIEN

レーナ・レヘトライネンはフィンランドで大人気の作家の一人であり、彼女の作品は29カ語に翻訳されている。12歳で小説家デビュー。特にミステリ小説の<マリア・カッリオ・シリーズ>で知られるが、結婚や家族生活についての小説も執筆している。

作家であることに加え、研究者、コラムニスト、批評家としても活躍し、1995年に哲学の修士号を取得。1997年と1998年にはフィンランド・ミステリ協会 の「推理の糸口賞」を受賞し、今まで複数の文学賞の受賞・ノミネート歴がある。

 

中島京子 Kyoko NAKAJIMA

1964年東京都生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒。出版社勤務を経て渡米。帰国後の2003年『FUTON』で小説家デビュー。2010年『小さいおうち』で直木賞、2014年『妻が椎茸だったころ』で泉鏡花文学賞、2015年『かたづの!』で河合隼雄物語賞、歴史時代作家クラブ作品賞、柴田錬三郎賞、同年『長いお別れ』で中央公論文芸賞、2016年日本医療小説大賞を受賞した。他に『平成大家族』『パスティス』『眺望絶佳』『彼女に関する十二章』『ゴースト』等著書多数。

駐日欧州連合代表部

港区南麻布4-6-28 ヨーロッパハウス
日比谷線「広尾駅」出口1より徒歩約10分

「文学とジェンダーについて考える」にお申し込みいただいた方のみに公開のダウンロードファイルです。登壇作家の作品(抜粋)をお読みになれます。パスワードはメールで送信済みです。