View this page in English
6-2
ポルトガル ポルトガル
リトアニア リトアニア
アイルランド アイルランド

英語・日本語同時通訳

ヨーロッパ文学の100年

トークイベント・パフォーマンス
2022年11月27日(日) 13:10 - 16:00 インスティトゥト・セルバンテス東京(オンライン配信あり)

2022年は、ジョゼ・サラマーゴ(ポルトガル)、ジョナス・メカス(リトアニア)の生誕100年にあたり、また、ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』(アイルランド)の出版100周年でもある。これを機に、各国のアーティスト、作家などの識者が登壇し、これらの「ヨーロッパの知の巨人」たちとその作品について語る。

Part 1

ジョゼ・サラマーゴ生誕100年記念講演「ジョゼ・サラマーゴ ポルトガル文学の異端児」

ポルトガル語圏唯一のノーベル文学賞作家にして無神論主義者、共産主義者でもあるサラマーゴは、度々ポルトガル国内で議論を巻き起こした。私生活でも親交があり、サラマーゴを登場人物にした小説も著しているペイショットが、その人物と作品について語る。
ジョゼ・ルイス・ペイショット

ジョゼ・ルイス・ペイショット

1974年生まれ。2000年に作家デビューし、翌年、長篇第1作『無のまなざし』が第2回サラマーゴ文芸賞を受賞したことにより、一躍ポルトガル現代文学の旗手となる。このとき、サラマーゴに「恐るべき新星が現れた」と絶賛された。邦訳に『ガルヴェイアスの犬』(新潮社)があり、短篇が『ポルトガル短篇小説傑作選』(現代企画室)とウェブマガジン「考える人」(新潮社)に所収。

Part 2

ジョナス・メカス生誕100年記念対談

ジョナス・メカスの生誕100周年を記念し、メカスの映画制作、映画批評、文化企画への多大な貢献および彼の詩や散文作品についての理解を深めるべく企画されたJonas Mekas 100! (jonasmekas100.com)の一環として、メカスをよく知り、関連本の出版を手掛けるユリュス・ジスとパフォーマンス詩人の永方佑樹が、メカスの文芸創作をテーマに映像を交えながら語り合う。

協力: 三田文學
ユリュス・ジス

ユリュス・ジス

ヨナス・メカスとは1990年から親しく、1992年よりニューヨークのアンソロジー・フィルム・アーカイヴズでプログラムキュレーター兼コーディネーター。ヨナス・メカスのポートレートムービー『MEANWHILE A BUTTERFLY FLIES』をはじめ、数々の映画を製作。作品はニューヨーク近代美術館(MoMA)、シネマテーク・フランセーズ、オーストリア国立映画博物館、パリ市立近代美術館、アンソロジー・フィルム・アーカイヴズ、マルセル・デュシャン財団に所蔵されている。ヨナス・メカスの著作を3巻にまとめた『Poetry, Prose, Scripts and a Play』 (Odile出版社, 2022年) を編修。

永方 佑樹

永方 佑樹

詩と思想新人賞(2012年)、詩集『不在都市』で歴程新鋭賞(2019年)。執筆活動をしながら、パフォーマンス詩人として、水などの自然物やデジタルを用い、詩を立体的に表現する立体詩を国内外で展開。私たちの生活や社会環境を解体し、再構築するためにテクノロジーを詩的媒体として用いるなど、その学際的かつ新しい詩の形・捉え方が注目されている。

Part 3

ポーラ・ミーハンと日本に見る『ユリシーズ』刊行100周年

詩人ポーラ・ミーハンと山田久美子(立教大学名誉教授)がアイルランドと日本における『ユリシーズ』のレガシーと影響について論じる。モデレーターは岡山大学のブライアン・フォックス准教授。トークの後は、朗読と音楽のコラボレーションパフォーマンスを披露。
ポーラ・ミーハン

ポーラ・ミーハン

1955年ダブリン生まれ、ダブリン在住。アイルランドのダブリン大学トリニティ・カレッジ卒業後、アメリカのイースタン・ワシントン大学へ進学。マーテン・トゥーンダー賞(文学作品部門)、バトラー文学賞(詩部門)デニス・デヴリン記念賞、PPI賞(ラジオドラマ部門)など数々の賞を受賞。最新作 Geomantic (Dedalus Press, 2016) をはじめ、これまでに7作の詩集を出版。1996年には、詩選集 Mysteries of the Home を出版。戯曲には、Mrs Sweeney (1997)、Cell (1999)、児童向けのKirkle (1995)、The Voyage (1997)、The Wolf of Winter (2003-2004) などがある。彼女の詩にアヴァンギャルド作曲家のジョン・ウォルフ・ブレナンやフォークシンガーのクリスティ・ムーアといった多岐にわたるアーティストがメロディーをつけたほか、ダンサー、ヴィジュアル・アーティスト、映画監督との共同制作経験も豊富。アイルランド芸術家協会会員。As if By Magic: Selected Poems (Dedalus Press, 2020年)は愛知淑徳大学の大野光子名誉教授らの編訳で2022年9月に『まるで魔法のように ポーラ・ミーハン選詩集』として思潮社より出版。

山田 久美子

山田 久美子

スイスの寄宿学校在学中に14歳でジェイムズ・ジョイスと出会う。アイルランド国立大学ダブリン校博士課程修了(Ph.D.)。著書『ジェイムズ・ジョイスと東洋—「フィネガンズ・ウェイク」への道しるべ』(2018年、水声社)は博士論文をもとにしたもの。また曽祖父の伝記を『狩野友信—最後の奥絵師、幕末・明治を生きる』(2021年、水声社)としてまとめた。立教大学名誉教授。

モデレーター

ブライアン・フォックス

岡山大学文学部・大学院社会文化科学研究科 准教授。最新の研究書に James Joyce’s America(オックスフォード大学出版局、2019年)がある。2023年、ペンギン・ブックスより新版『フィネガンズ・ウェイク』を出版予定。2022年現在、イアシル・ジャパン(国際アイルランド文学協会日本支部)の学会誌「Journal of Irish Studies」の編集者も務める。

豊田 耕三

ミュージシャン

豊田 耕三

東京芸術大学音楽学部卒業、同大学大学院修士課程修了。トヨタ・ケーリーバンドの創設者。世界規模のアイルランド音楽の祭典「フラー・ヒョール・ナ・ヘーラン(Fleadh Cheoil na hÉireann)」で、日本人初の出場者・受賞者となる。

SHARE