第1部: 英語・日本語(逐次通訳あり) 第2部: ポルトガル語・日本語(逐次通訳あり)
近刊のヨーロッパ文学の紹介
トークイベント2022年に日本語訳が出版されたヨーロッパ文学の新刊2点について、それぞれの作家を招いて刊行記念トークを行う。アイルランドの詩人ポーラ・ミーハンは初の邦訳詩集『まるで魔法のように ポーラ・ミーハン選詩集』から朗読(日本語訳は翻訳者が朗読)、ポルトガルのジョゼ・ルイス・ペイショットは『無のまなざし』について語る。
Part 1
『まるで魔法のように ポーラ・ミーハン選詩集』大野光子・栩木伸明・山田久美子・河口和子・河合利江編訳(思潮社)
ポーラ・ミーハン
1955年ダブリン生まれ、ダブリン在住。アイルランドのダブリン大学トリニティ・カレッジ卒業後、アメリカのイースタン・ワシントン大学へ進学。マーテン・トゥーンダー賞(文学作品部門)、バトラー文学賞(詩部門)デニス・デヴリン記念賞、PPI賞(ラジオドラマ部門)など数々の賞を受賞。最新作 Geomantic (Dedalus Press, 2016) をはじめ、これまでに7作の詩集を出版。1996年には、詩選集 Mysteries of the Home を出版。戯曲には、Mrs Sweeney (1997)、Cell (1999)、児童向けのKirkle (1995)、The Voyage (1997)、The Wolf of Winter (2003-2004) などがある。彼女の詩にアヴァンギャルド作曲家のジョン・ウォルフ・ブレナンやフォークシンガーのクリスティ・ムーアといった多岐にわたるアーティストがメロディーをつけたほか、ダンサー、ヴィジュアル・アーティスト、映画監督との共同制作経験も豊富。アイルランド芸術家協会会員。As if By Magic: Selected Poems (Dedalus Press, 2020年)は愛知淑徳大学の大野光子名誉教授らの編訳で2022年9月に『まるで魔法のように ポーラ・ミーハン選詩集』として思潮社より出版。
大野光子
愛知淑徳大学名誉教授、文学博士。専門はアイルランド文学・文化。2020年アイルランド大統領功労賞受賞。
栩木伸明
早稲田大学文学学術院教授。
河口和子
愛知淑徳大学非常勤講師。
山田久美子
愛知淑徳大学非常勤講師。
河合利江
愛知淑徳大学非常勤講師。
Part 2
『無のまなざし』細山田純子訳、黒澤直俊監訳(現代企画室)
ジョゼ・ルイス・ペイショット
1974年生まれ。2000年に作家デビューし、翌年、長篇第1作『無のまなざし』が第2回サラマーゴ文芸賞を受賞したことにより、一躍ポルトガル現代文学の旗手となる。このとき、サラマーゴに「恐るべき新星が現れた」と絶賛された。邦訳に『ガルヴェイアスの犬』(新潮社)があり、短篇が『ポルトガル短篇小説傑作選』(現代企画室)とウェブマガジン「考える人」(新潮社)に所収。
聞き手
木下眞穂
上智大学ポルトガル語学科卒。ポルトガル語翻訳者。訳書にペイショット『ガルヴェイアスの犬』(第5回日本翻訳大賞受賞作)、サラマーゴ『象の旅』、タヴァレス『エルサレム』、アグアルーザ『忘却についての一般論』、共訳書に『ポルトガル短篇小説傑作選』等。