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ポルトガルとイタリアの作家に聞く~隔離生活と文学的創造性~(中継あり)

オンライン対談
Portugalポルトガル
Italyイタリア

日本語(ポルトガル語およびイタリア語からの逐次通訳あり)

20 19:30 - 21:00
オンライン配信およびインスティトゥト・セルバンテス東京

こちらのイベントは会場(インスティトゥト・セルバンテス東京)からの中継となりますが、登壇作家はそれぞれポルトガルとイタリアからのリモート参加になります。

会場でのライブ参加をご希望の方はPeatixよりお申込みください(限定50名)。 オンライン参加をご希望の方はリンク先のフォーム記入にご協力お願いします。

感染症のパンデミックにより世界中の人々が隔離生活を強いられた2020年。そんな状況の中、文学者たちはどのような活動を行い、隔離と孤独は文学にどのような影響を及ぼしたのでしょう。新しいプロジェクトを立ち上げたポルトガルのアナ・マルガリーダ・デ・カルヴァーリョ、わずか数週間で新作を書き下ろしたイタリアのアントニオ・モレスコにそれぞれの活動について話を聞きます。

第1部

アナ・マルガリーダ・デ・カルヴァーリョ Ana Margarida de Carvalho

1969年にリスボンに生まれる。ジャーナリストとして25年間活動した後作家活動を開始。第1作『海が怒ったとて(未訳)』、第2作『猫の目に住むことはできない(未訳)』が共に2013年と2016年にポルトガル作家協会長編小説賞を受賞したことで注目を浴びる。その後に出版した短篇集『家庭内の小さな錯乱(未訳)』はj重要な短編文芸賞を受賞して、ポルトガル文学界での地位を確立した。

コロナ禍によるロックダウン中に「今こそ作家として連帯してできることを」と、毎日1人1章をリレー形式で受け持って1作の小説『エスケープ・ゴート(未訳)』を書き上げるというプロジェクトを立ち上げた。46人のポルトガル語の作家、46人のアーティストと50人の翻訳者が賛同し、英、西、仏、伊、蘭と5カ国語にも随時翻訳された。(https://escapegoat.world/)

聞き手

西崎憲 Ken Nishizaki

1955年生まれ。青森出身。作家、翻訳家、アンソロジスト、音楽家。 日本翻訳大賞選考委員。 歌人〈フラワーしげる〉。 電子書籍レーベル〈惑星と口笛ブックス〉、音楽レーベル〈dog and me records〉、 ブンゲイファイトクラブ主宰。 近刊書は『全ロック史』(人文書院)『未知の鳥類がやってくるまで』(筑摩書房)、 『ヘディングはおもに頭で』(KADOKAWA)。 訳書に『ヘミングウェイ短篇集』(ちくま文庫)など。

第2部

アントニオ・モレスコ Antonio Moresco

1947年マントヴァ生まれ。不遇の時代を経て、1993年に処女作「非合法性」を発表。「小さな灯り」、「誰にも宛てない手紙」、「叫び」、「断裂」ほか、著書多数。「小さな灯り」は自身主演で映画化され、2020年のEU FILM DAYS出品作品として日本でも上映された。長篇三部作「永遠の遊戯」(第一部「端緒」、第二部「カオスの歌」、第三部「非被造物」)は、35 年の月日をかけた自身の代表作。短編小説『愛と鏡の物語』は、初めて日本語に翻訳された作品で、2019年に国書刊行会から刊行された『どこか、安心できる場所で 新しいイタリアの文学』に所収されている。最新作は「木々の声」(Canto degli alberi, 2020)。新型コロナウイルス感染拡大を受けて発令された非常事態宣言下のイタリアで、都市封鎖によって余儀なく隔離状態に置かれた中で生まれた。著作は14ヶ国で翻訳されている。

聞き手

土肥秀行 Hideyuki Doi

ボローニャ大学イタリア文学科で博士号取得後、現在は立命館大学文学部教授。ここ数年は20世紀初頭のイタリアと日本の前衛研究に従事。イタリアと日本の収容所文学にも関心がある。単著にL’esperienza friulana di Pasolini. Cinque studi (Cesati, 2011)(『パゾリーニのフリウリ体験』)、共編著に『教養のイタリア近現代史』(ミネルヴァ書房、2017 )がある。